開館15周年記念 フェリシアン・ロップス展 彼は新しい戦慄を呼び醒ました
2002年6月1日(土)ー7月21日(日)
ベルギーを代表する画家・版画家のひとりであるフェリシアン・ロップス(1833-1898)は、19世紀後半のヨーロッパ美術に特異な光をもたらしました。その全貌を紹介する日本で初めての大規模な回顧展を開催します。
ブルジョワ家庭に育ったロップスは、早くに父親を亡くし、反教義的な若者に成長します。当時の画家としては珍しい、裕福なインテリでした。自ら諷刺雑誌を発行し、版画を制作。パリに出てからは、ボードレールなど著名な文学者たちの挿絵を手がけ、才能を開花させました。
ロップス芸術の神髄は、その反逆精神に裏打ちされたリアリティの追及にあります。「あるがまま」であること、自分にとって「リアル」であることが何よりも重要でした。街なかの生きたモデルを求め、旅しては風景画を多く持ち帰りました。当時の社会の暗部にもメスを入れ、道徳や宗教をふりかざしてはブルジョワたちが偽善的モラルで覆い隠していたエロティックで悪魔的な欲望をえぐり出し、人間本来の自然な姿として人々に突きつけました。それは新しい戦慄を当時の人々の心に呼び醒ましたのです。
生地ナミュールにあるロップス美術館の全面的な協力を得て、130余点を展覧しました。
展覧会情報
会期 | 2002年6月1日(土)ー7月21日(日) |
会場 | 伊丹市立美術館 |
休館日 | 月曜日(但し祝日開館・翌日休館) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入館料 | 一般700(500)円/大・高生350(250)円/中・小生100(80)円 *()内は20名以上の団体割引およびチケットぴあ前売料金 *兵庫県内の小中学生はココロンカード、クローバーカード呈示にて無料 *4市1町(伊丹市・川西市・宝塚市・三田市・猪名川町)の高齢者割引有(平日60歳以上、土日祝65歳以上) |
主催 | 伊丹市立美術館、読売新聞大阪本社、読売テレビ、美術館連絡協議会 |
企画協力 | フェリシアン・ロップス美術館、ナミュール |
後援 | ベルギー大使館、在大阪ベルギー総領事館 |
協賛 | 花王株式会社 |
協力 | ANA |
助成 | アサヒビール芸術文化財団 |
関連企画 |
講演会 |